刺激:考えさせられる質問

 ひとつの質問でいろんなことを引き出す問いかけをする能力にはいつも憧れを感じる。いつかそれができる人間になりたいと思ってきたものの、自分に対してそういった質問をされることにこんなに答えが用意できていなかったものかと振り返らされるものだとは考えてもみなかった。今日はいままでの人生で一番鋭い質問を受けたのだ。

 「What would you do if you were a Prime Minister of Japan?」 ...《 続き 》
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頭痛:なぜ表札はなくなるのか

 ここのところいつも頭が痛い──。
 また我が家の表札が持ち去られた。「また」というのは、初めてではないからである。
 表札といっても集合住宅に住んでいるので、郵便受けに差し込む名刺大のカードである。お金にもならないし、他人の名前が書かれた紙切れを誰も欲しいと思うことはないだろうし、盗もうとすることなどあり得ないと思って、30年近い年月を生きてきた。ただそれは大きな過ちだったのである。 ...《 続き 》
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決断:苦渋の思案

 何を隠そう、自分は優柔不断なのである。
 先日出席した友人の結婚式の引き出物の中に、カタログギフトがあった。カタログを見るのがとても楽しい。注文などしなくても眺めているだけで心地よい気持ちになる。だが、いま重大な局面を迎えている。そろそろ何を注文するかを決めるべきときだと思うのだ。問題は何を選ぶべきかということであり、国政選挙で6年も国の将来を任せる人物を選ぶよりもはるかに厳しい決断を迫られるのである。
 いま実に悩んでいる。人生においては、すべての決断が将来を左右する。人生においてはすべてが本番であり、決断の連続であり、誤った判断をしてもゲームのようにリセットして時間を元に戻すことはできない。そう、このカタログギフトを選ぶことによって、どんな明日が待ち受けているのか、私にも、そして贈ってくれた新郎新婦にさえも、誰にもわからないのだ。 ...《 続き 》
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編年:肩越しに未来を振り返って

 結局のところ年がひとつ変わっても、いきなり世界が逆転することもないし、人の生活に劇的な影響を与えるものではないが、ひとつの区切りとして頭の中で小節リピートをかけてみることで、次のメロディへの変化を楽しめるのではないかと思い、ひとまとめに回顧するのも悪くないのではないかと、周囲が一年のまとめを終えたのを見計らって、実施してみようかと思う。
 自身に特に強い影響を与えたと思うことはなんだったのだろうかと考えてみると、特に不意に訪れた変化とともに、関連するメディアを残しておこうと思う。
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無職:セピア色のみかん箱

 就職で上京してから3年余りお世話になった職場から離れる。研修を経て現場へ配属されたのがちょうどこの季節だったと思う。データセンターサービスというIT運用のコアな部分に携われたこと、24時間365日のシステムと過ごせたことは当初の希望通りで、振り返ってみれば比較的満足のいく日々だった。多忙を極めた過酷な日、重大なミスをした日、顧客に怒られた日、時間に迫られ深夜まで書類を作っていた日、目の前のことをこなすことに必死だった震災の日、なんだかんだ言って少しは仕事が好きだったのか、職場にいたいと思う時間は社内平均よりは長めだったのかもしれない。
 退職を決意したのには強烈な出来事があったというわけではない。少しずつさまざまな事象や想いが重なり合い、方向性を帯びてきたのであって、無意識の閾値を徐々に超えてきたときに、ふと上司に想いを伝えていた次第。そんな経緯もあって、周囲の人からは「どうしてやめるのか」という一点の質問を多数投げかけられるばかりだった。
 理由は大きく3点だと思っている。それは「もう少し違う角度で何かできないかと思ったこと」、「つくることに取り組みたいと思ったこと」、「もっと情報技術を尊敬したいと思ったこと」。 ...《 続き 》
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促進:2 Walkers・1 rythme

 瀬谷ルミ子職業は武装解除』(朝日新聞出版、2011)を読んだ。衝撃的なタイトル、30代の若さで「世界が尊敬する日本人25人」(Newsweek日本版)に選出された著者と書かれた帯。久しぶりにした書店でのジャケ買いだった。
 著者は日本紛争予防センター(JCCP)というNGOの事務局長で、紛争が終わった地にすぐに入り武装解除を支援するプロフェッショナル。ルワンダ、シエラレオネ、アフガニスタン、コートジボワール、ソマリアなどで、和解・武装解除・復興支援を行ってきた。
 書いてある内容は、自分のように国際関係学などの専門でない殆どの方にとって、非常に得ることの多いものだと思う。武装解除といっても単に武器を回収するだけではない。DDR=武装解除(Disarmament)・動員解除(Demobilization)・社会復帰(Reintegration)を指し、武器と交換に当面の食料や現金を供与して、職業訓練などを通した兵士の文民化による社会を安定化を図るまでがプロジェクトとなる。身を守る武器を手放させるだけの瀬戸際の駆け引きの様子には、映画以上に臨場感がある。また社会復帰させるための総合的な施策を考える姿に尊敬してしまう。 ...《 続き 》
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横柄:反省のない言い訳

 ここのところ、自分と同世代ないし少し若い人のブログを読む機会が多くなった。書いている内容が自分の今の生活・考え方・将来像などよりも、はるかに緻密で大胆な希望がこもっていて、心を動かされる。
 今の自分にできることなどそうそうないのだが、今後もできることなどないのではないかとは思いたくはない。
 昔からネガティブ思考が世界を救うという最も浅はかな悲観主義の楽天家であったが、培ってきたネガティブな考えが実は目指してきた本当のネガティブではなかったということを感じ出した。これまで周囲の意見に大方反論することを心がけて生きてきた。チームワークを乱してきたし、空気を悪くしてきたのも、謝罪の念しかないが誤りのない事実だと思う。ただそんな行動も「吸引力のある別要素」の提示を目指してきたから。ある意見に対して、それが本当に素晴らしいことを証明するためには、時には批判的な意見を挙げて別の視点から再考し、「それでもこれがいい」と最初のAという路線を行くのか、「それもあるな」とBという別路線を探すのか、AとBの折衷案やそれとは違う別の道Cを切り開くのかの交差点づくりをしてきたつもりだった。 ...《 続き 》
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